てんかん

てんかん

こんな症状はありませんか?

  • 突然意識を失う(数十秒程度)
  • 体の一部が勝手に動く
  • 手足が急にピクピクする
  • 急に動作が止まる
  • 突然うつろな表情で反応がなくなり、また戻る
  • 突然笑いだす
  • 視界にチカチカする光が見える
  • 力が抜ける
  • 理由なく口をモグモグする
  • など

てんかんについて

てんかんについて

てんかんは、脳内の神経細胞が突発的に過剰な電気活動を起こすことで引き起こされる慢性的な、機能的な脳の疾患です。発作の症状は、脳のどの部位で異常な電気活動が起きているかによって様々です。全身けいれんから一瞬の意識の途切れ、意識はあっても手足が勝手に動いたり、しびれたりするものまで、症状の幅は広く、患者様によって異なります。

てんかんは年齢を問わず起こる可能性があり、発症時期も小児から高齢者まで幅広い年齢層に見られます。WHOは「脳の慢性疾患」と表現しており、日本では約100万人がてんかんと診断されているため、決して珍しい疾患ではありません。最近では高齢者の初発患者が増加傾向にあります。

てんかんの原因となる脳疾患

てんかんの原因は多岐にわたり、約半数の症例では明確な原因が特定できない「特発性てんかん」とされています。小児てんかんの一部は成長するにつれて治ることもありますが、成人後(特に高齢になってから)にてんかんを発症することもあります。

中には以下のような脳疾患が原因(症候性てんかん)となっていることもあるので、疑わしい症状がある場合は、脳神経専門医師への相談をおすすめします。まずはMRI検査を行って脳神経疾患がないことを除外する必要があり、次に脳波検査をおこなって診断します。特発性てんかんの場合の多くは適切な薬による治療により、発作のコントロールや改善が見込めます。症候性の場合には、てんかんの原因となった脳の病気の治療を平行して行う必要があります。

脳動静脈奇形

脳動静脈奇形は、脳の血管の先天的な形成異常です。形態は様々ですが、通常の毛細血管を介さずに、動脈と静脈が直接つながるようなこともあり、この状態だと周囲の脳組織を刺激し、てんかん発作を引き起こすことがあります。また脳出血を引き起こしたり、手足の麻痺やしびれ、などの脳症状で発見される場合があります。

脳梗塞・脳出血

脳梗塞や脳出血によって脳組織が障害を受けると、その部位が異常な電気活動の発生源となり、てんかん発作を引き起こすことがあります。特に、脳の表面(皮質)に近い部位の梗塞や出血のは、てんかんの原因となりやすいです。急性期の症状が落ち着いた後の、数か月から数年経ってからてんかん発作が始まることがあります。脳梗塞や脳出血の既往がなくても、無症候のこれらの病変が原因になることもあり、高齢になってからの発作の多くが、加齢に伴う脳血流障害が関与するといわれています。

脳腫瘍

脳に生じた腫瘍が脳組織を圧迫することで、てんかん発作を引き起こすこともあります。腫瘍の種類、大きさ、位置によって症状は様々ですが、てんかん発作が初発症状となることも少なくありません。脳腫瘍による症候性てんかんでは部分発作から全身けいれんまで様々ですが、てんかんを生じた脳腫瘍の場合もまずは投薬によるてんかんのコントロールを行い、原因となった脳腫瘍の外科的治療の適応となります

脳外傷

頭部への強い衝撃によって脳が損傷することが、てんかんの原因となることもあります。外傷性てんかんは、受傷時に生じたてんかん、受傷後間もなく発症する場合がありますが、数か月から数年経ってから発症することも少なくありません。てんかんを生じた場合には、脳専門医を受診、MRI検査によって損傷の程度を確認し、脳波検査を行い、適切な投薬、生活指導を受けることが重要です。またてんかん発作がなくても、MRI検査や脳波検査を行って、外傷後のてんかんの可能性を調べることができます。

感染症(髄膜炎、脳炎)

脳や髄膜への細菌・ウイルス感染による髄膜炎、脳炎は、急性期の症状が改善した後もてんかんの原因となることがあります。特にヘルペス脳炎は、てんかんや記憶障害、人格障害などのリスクが高いことで知られています。

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