MRA検査とは?

MRA(Magnetic Resonance Angiography:磁気共鳴血管撮影)検査は、MR機械行う血管の描出検査をいい、血管の状態を詳しく描出できます。脳MRI検査と同時に造影剤を使用せずに、頭部や頸部の血管の状態を詳細に観察可能です。脳や首(頸部)にある重要な血管の状態をくまなく調べられるため、脳卒中やそのリスクとなる脳動脈瘤の有無、動脈閉そくや狭窄、動脈硬化の程度が調べられることで、脳卒中の予防に極めて有用な検査方法と言えます。
MRA検査の特徴
MRA検査の最大の特徴は、副作用が問題となる造影剤を使用せずに高解像度の血管画像を得られることです。CT血管造影(CTA)や血管造影検査(DSA)では造影剤が必要ですが、MRAでは造影剤なしで詳細な血管像を描出できます。これにより、造影剤によるアレルギー反応や腎機能への負担のリスクを回避できます。
さらに、放射線を使用しないため 被ばくの心配もありません(MRIも同様)。非侵襲的で安全性が高いことも大きな利点です。
- 造影剤不使用:腎臓への負担やアレルギー反応のリスクが低い
- 非侵襲的:体内にカテーテルなどを挿入する必要がない
- 放射線 被ばくなし:X線などの放射線を使用しないため安全性が高い
- 高解像度:血管の詳細な状態を観察可能
など
※MRA検査に使用する装置は、MRI検査と同様です。当クリニックで用いる検査機器については、こちらをご覧ください
MRA検査で分かること
血管の狭窄・詰まりや瘤の状態
MRA検査では、脳や頸部の血管の狭窄や閉塞、動脈瘤の有無を詳細に観察できます。これにより、脳梗塞や脳出血などのリスクを評価し、早期発見・予防につなげることが可能です。
動脈硬化の進行具合
血管壁の状態や血流の様子を観察することで、動脈硬化の程度を評価できます。頸動脈や脳内血管の動脈硬化の進行具合を把握し、適切な予防策や治療方針の決定に役立てることができます。
脳卒中などの重篤な疾患の予兆
MRA検査により、クモ膜下出血、脳梗塞や脳出血、時に脳動静脈奇形やモヤモヤ病などの脳卒中の原因となる血管の異常を発見できます。これにより、自覚症状が現れない重篤な疾患の予防や早期治療が可能となります。
MRA検査で分かる主な疾患
- 脳動脈瘤:脳血管分岐部の一部が膨らみ、壁が薄くなった状態で、くも膜下出血の原因となり得ます。
- 脳血管狭窄:脳血管が細くなったり閉塞したりしている状態
- 頸動脈狭窄:首の動脈が細くなったり閉塞したりしている状態
- 動脈解離:大動脈の内側の層が剥離している状態で、脳梗塞の原因となったり、頭蓋内血管に及ぶとくも膜下出血を起こすことがあります。
- もやもや病:難病指定されている進行性脳血管閉塞症で、脳が血流不足になる状態で、てんかん、脳出血、脳梗塞を生じ得ます。
- 動脈硬化:血管壁の肥厚や硬化によって血管がもろくなった状態
など
MRI検査との違い
MRI検査とMRA検査は同じMR検査機器を用いますが、その目的が異なります。MRI検査は主に組織や臓器の形状や位置を調べるのに対し、MRA検査は血管の状態を詳細に観察することに特化しています。どちらも放射線を使用しないため、安全性が高いのが特徴です。